立教大が考える箱根予選会への秘策。関東インカレ中止を逆手にとる!? (2ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sato Shun

── 1年生は箱根駅伝の予選会をあまり考えていない?

「いや、むしろ逆です。冗談で1年生に『個々の種目をやりたいから立教に来たんだよな。じゃあ予選会の20キロは無理だな』と言うと、『いや、予選会は走ります』って。箱根は特別なのか、1年生も予選会を走りたいみたいですし、長距離をしっかり走れる選手もいるので期待は大きいですね」

── 上半期にレースがないのは、夏合宿にも影響を与えますか。

「試合もタイムもないですからね。練習も3月から見ることができていないですし、緊急事態宣言が解除されましたが、これまでどおりの練習はまだできていません。そうなると、その間、どれだけ個人でやっていたのかが判断基準になります。それは練習を見ればわかるんですよ。すごい実力のある選手は別として、僕はその期間にどれだけ一生懸命やっていたかという姿勢を見て、夏合宿の選抜組を考えていきたいと思っています」

 学生にとって重要な関東インカレが延期になり、全日本大学駅伝の関東予選会が中止になった。3大駅伝の開催可否はこれから検討されることになるだろう。さらに、高校でもインターハイが中止になり、各大学にとってはスカウティングといった部分で影響が出ている。

── インターハイの中止は、各大学にどんな影響を与えると思われますか。

「スカウティングに苦労する大学が出てくると思います。うちの場合、実質的なスカウティング活動でいえば、3月以降はどこの高校にも行っていません。ただオンラインで、高校の監督や、うちの大学を希望する生徒と話はしました。

 インターハイの中止は、陸上をやっている者としては残念というしかありません。高校生でも、まだ今後がある選手はいいですが、インターハイで終わりだと考えていた生徒にとってはね......たまらないと思います」

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る