後藤晴菜アナが箱根駅伝について対談。
どんな展開になるのか予想した (4ページ目)
後藤 箱根駅伝復活プロジェクトというのを立ち上げていたんですよね。私のなかでは、筑波大はトラックの印象があって、とくに短距離、跳躍に強いイメージがありました。ただ、箱根駅伝の歴史を振り返るうえでは欠かせない大学ですよね。どんな走りを見せてくれるのか楽しみです。
佐藤 クラウドファンディングで強化費を募ったようで、こういう方法もあるんだなと。いずれにしても、復活したというのはすごいことだと思いますし、今回はもちろん、これからも注目したいチームですよね。
後藤 それに早稲田大も全日本で6位と結果を出しましたし、本番が楽しみですね。
佐藤 そして、なんと言っても注目は箱根連覇の期待がかかる東海大です。黄金世代と呼ばれる4年生の調子が上がらないなか、下級生たちが台頭して、全日本選手権で優勝した。チームとしての勢いを感じます。
後藤 勝ち続ける難しさもありますし、追われる立場なのでプレッシャーも計り知れないと思います。優勝校として迎える初めての箱根駅伝、どんなレースになるのでしょうね。
佐藤 選手層で言えば、東海大と駒澤大が若干抜けている感じがします。駒澤大は10月の出雲にしても、勝っても不思議ではないレースだったと思いますし、往路だけでなく、復路も戦えるんじゃないかと。
後藤 往路優勝を目指す国学院大も注目されていますよね。ただやはり、どの大学にも共通して言えることは10人揃える難しさ、ですね。
佐藤 往路はもちろん大事だけど、復路も気が抜けない。そう考えると、箱根につなぎの区間はないんじゃないかと思うんです。
後藤 本当にそう思います。8区や9区でブレーキになってしまったら、いくら先頭を走っていてもひっくり返されてしまう。
佐藤 先程も言われましたが、今年の駅伝はアンカーで逆転劇があったので、2020年の箱根も10区で勝負が決まるという可能性もありそうですね。
後藤 久しぶりにそういう展開のレースを見たいです!
後編につづく
Profile
後藤晴菜(ごとう・はるな)
1990年4月12日生まれ。愛知県出身。A型。趣味:飛行機を見ること。乗ること。特技:ピアノを弾くこと。好きな言葉・座右の銘:一点集中・全面展開
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佐藤俊(さとう・しゅん)
1963年、北海道生まれ。青山学院大経営学部卒業後、出版社を経て93年フリーランスとして独立。サッカーW杯は98年フランス大会から、五輪は96年アトランタ大会から現地取材を継続中。サッカー、陸上などのスポーツをはじめとするノンフィクションをメインに執筆する。著書に『中村俊輔 リスタート』(文藝春秋)『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)など多数。近著に『箱根奪取 東海大・スピード世代 結実のとき』(集英社)がある。
『箱根奪取 東海大・スピード世代 結実のとき』
【発売日】2019年10月4日
【発行】集英社
【定価】1,300円(本体)+税
【内容】2019年1月3日──。 往路2位から復路8区の大逆転劇で みごと箱根駅伝初優勝を飾った東海大学。 その“栄光”にいたる道程にあった苦難や葛藤、 当日のレース模様などを 監督、コーチ、選手たちの証言を交えて 鮮やかに描き出す。
そして、「黄金世代」と呼ばれて輝きを放ってきた 現4年生たちが迎える学生最後のシーズン。彼らはどのような決意で箱根連覇に挑むのか。 出雲・全日本も含む3冠獲得を目指し、東海大学の「黄金世代」が駅伝シーズンに向け、再び走り出す 。
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