2018.12.29

箱根駅伝で打倒青学大を狙う東洋大。
ポイントは復路の選手起用にあり

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by AJPS/AFLO

 今年の出雲駅伝と全日本大学駅伝を隙のない走りで制した青山学院大が、調整力の確かさに加え、層の厚さと各選手のレベルの高さを誇り、優勝候補と目されている第95回箱根駅伝。その厚い壁を壊す可能性を持っているのが、スピードランナーを擁し、その主力となる3年生を10人エントリーしてきた東海大と、前回は往路優勝を果たして総合2位になった東洋大だ。

前回の箱根では6区を走り青学大の小野田勇次と戦った東洋大の今西駿介 前回大会で東洋大は4年生の故障者が多く、チームを引っ張っていくには不安と考え、当時3年生の小笹椋を駅伝主将に任命。さらに出雲と全日本に起用していた3人を含めて4人の1年生を主要区間で起用し、「1年生を使うにはこっちも覚悟が必要だった」と酒井俊之監督は振り返る。

 箱根初出場となる2年生も3人使うという、若いチームで挑戦しながらも1区の1年生の西山和弥が青学大に25秒差をつける区間1位で滑り出すと、2区の2年生の相澤晃も区間賞のふたりと3秒差の区間3位で1位をキープ。3区は3年のエース・山本修二が区間賞の走りで2位以下を引き離し、4区も1年の吉川洋次が1秒負けの区間2位ながら、それまでの区間記録を1分以上上回る快走で、2位に上がってきていた青学大との差を2分03秒差にまで広げた。5区では1年の田中龍誠が青学大に36秒差まで詰められたものの、往路優勝を果たしている。

 大きな可能性を持ったまま今シーズンを迎えた東洋大。今年の出雲と全日本は2位、3位と不本意だったが、酒井監督は「ともに青学大に先手を取られる展開になりましたが、もうひとつかみ合っていれば(勝つ)可能性はあったと思う」と振り返る。それぞれ2区を走った西山(2年)が力を発揮しきれていなかったが、出雲は5区の今西駿介(3年)と最終6区の吉川(2年)が区間賞獲得の走りで青学大を追い上げた。