箱根駅伝に詳しすぎるアイドル、NGT48西村菜那子の予想はひと味違う

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • 村上庄吾●撮影photo by Murakami Shogo

"駅伝に詳しすぎるアイドル"として知られるNGT48の西村菜那子さん。識者顔負けの豊富な知識を持ち、12月30日に行なわれる「富士山女子駅伝」の番組公式応援アイドルに就任。もちろん箱根駅伝にも精通しており、昨年末には「3代目・山の神」こと神野大地(元青山学院大学)と対談するなど、駅伝界でその博識ぶりが認知されている。

箱根駅伝の注目校について語ったNGT48の西村菜那子さん箱根駅伝の注目校について語ったNGT48の西村菜那子さん"平成最後の箱根駅伝"に向けても、各校の戦力分析に余念はない。出雲駅伝や全日本大学駅伝のレースだけでなく、各大学の記録会などにも自ら足を運んで情報を収集してきた。そこから導き出されたトップ3の顔ぶれはまったくの予想外だった。

「多くの方が『青学大、東洋大、東海大の争い』と予想すると思うので、私はあえて方向性を変えてみようと思います。今回のトップ3は法政大、帝京大、青学大の順でいきます。こんな予想をする人は、なかなかいないんじゃないでしょうか(笑)。

 法政大は選手層が厚くなってきていますし、何よりも5区に前回区間賞の青木涼真選手(3年)がいるのが大きいですね。青木選手は関東インカレ3000m障害を連覇するなど、昨年よりも力をつけています。1万m28分台の坂東悠汰選手(4年)や佐藤敏也選手(3年)も強いので、3区終了時で4位以内であれば、5区の青木選手でトップを奪えるんじゃないかと予想しています。そのまま復路も法政大が1位でゴールして、周囲を驚かせてほしいな、という願望もちょっとあります(笑)」

 青木は法政大初の理系学部所属の箱根駅伝ランナーで、前回は5区で1時間11分44秒の区間新記録を樹立。今回は「1時間10分」という目標を掲げており、次なる「山の神」にもっとも近い選手だ。

「青学大には、同じく2年連続で5区を担いそうな竹石尚人選手(3年)がいます。5000mや1万mのタイムが飛び抜けていいわけではないですが、前回の5区終盤で脚がつった際も冷静に対応していましたし、すごくハートが強くて"山に適正がある"選手だと思います。今年、青木選手が法政大のエースになったので別の区間で起用されることも考えられますが、直接対決になったら楽しみですね」

 前回、法政大の2区を務めた坂東は、5000mでチーム最速タイムの13分47秒26を持つスピードランナー。2年連続で6区を好走(ともに区間3位)している佐藤は30kmで学生歴代5位の1時間30分02秒の記録を持っており、今回は往路に入る可能性が高い。坂東、佐藤、青木の3人を軸に往路では大活躍の予感が漂っている。しかも、78回の出場を誇る法政大だが、総合優勝は一度もない。菜那子さんの予想が的中したら大騒ぎになりそうだ。

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