2017.12.31

箱根のスター、高卒、外国人。
ニューイヤー駅伝にみる日本長距離の今

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato
  • photo by Tamura Sho/AFLO SPORT

 2018年の元日、第62回ニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)が開催される。

 今大会の最大の注目は、前回、18年ぶりに最多22回目の優勝を飾った旭化成だ。今季から外国人選手が加入し、連覇に向けて戦力は充実している。しかし、昔からの駅伝ファンのなかには、旭化成の現状に違和感を覚える人も多いだろう。

前回のニューイヤー駅伝で18年ぶりの優勝を飾った旭化成

 かつての旭化成は、入社後に鍛えられた高卒の選手を中心に構成されたチームだった。実際に、前々回(99年)に優勝したときのメンバーを見てみると、1区木庭啓、2区小島忠幸、3区川越衛、4区高尾憲司、5区三木弘、6区佐藤信之、7区川嶋伸次。大卒は佐藤と川嶋だけで、他の5名は高卒のランナーだった。この年に旭化成は3連覇を達成。しかし、それ以降は順位が下降していき、2008年には27位に沈むなど、優勝争いに絡むことすらできない年が増えていった。

 旭化成で大卒の選手が少数派だったのは、宮崎を拠点としていたことも影響していただろう。だが、近年は東京で練習することを認めたこともあって、箱根駅伝で活躍した大卒ランナーが急増。現在チームに所属する日本人選手21人のうち、大卒の選手が14人を占める。優勝した前回は、村山兄弟(謙太、紘太)と市田兄弟(孝、宏)という箱根で名を馳せた2組の双子が活躍したのをはじめ、メンバー7人全員が大卒ランナーで固められた。