【月報・青学陸上部】3連覇ならず。出雲の敗北で何が起きていたのか
極私的! 月報・青学陸上部 第39回
青学大は出雲駅伝3連覇ならず。2位でゴールした橋詰大慧前回の記事はこちら>>
外の表彰台では東海大の優勝セレモニーが行なわれていた。大勢の人がその周辺に集まり、10年ぶりの優勝に歓声と拍手を送っている。
青学大の選手たちは、それを背にして出雲ドーム内の待機場所に戻ってきた。大勢のマスコミに原晋監督が取り囲まれる。
「1区が遅れて、それが誤算でしたが......でも、まぁそれも含めて駅伝なので......」
暑さ、アクシデント、風......。読みが外れ、レースの主導権を握れなかった。その表情には大学駅伝の今季初戦、出雲を失った悔しさがにじみ出ていた。
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試合前日、原監督の表情にはいつもの明るさが戻ってきていた。
「ようやく勝てると言える状況にまで、選手が戻ってきましたね」
9月末の学内TT(タイムトライアル・5000m)で13分台が7名、14分10秒内に入る選手が18名にもなった。想像以上の結果に、「これはいけるだろう」という手応えを感じた。何よりも下田裕太と二枚看板のもうひとり、田村和希を起用できるメドがついたのが大きかった。春のトラックシーズンは故障が多く、1次夏合宿でまた故障し、本格的に走れるようになったのはお盆休暇明けの御嶽合宿からだった。調整の遅れは深刻だったが、9月の妙高高原合宿で走り込み、ようやく走れる体になってきた。その復調ぶりを学内TTで示したのだ。
これで出雲駅伝の2区は決まった。
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