2017.10.03

東海大の駅伝に大物1年生。
今年も「ルーキー旋風」が吹き荒れるのか

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

東海大・駅伝戦記 第6回


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 昨年は東海大に「スーパールーキー旋風」が吹き荒れた。

 3大駅伝の初戦、出雲駅伝では鬼塚翔太、關颯人(せき・はやと)、館澤亨次の1年生トリオが驚異的な走りを見せ、3位に入賞した。全日本大学駅伝は7位、箱根駅伝は10位と順位こそ振るわなかったが、ルーキーたちの熱い走りは全国の陸上ファンの胸を打った。

 今シーズンも東海大学には、優秀な1年生が入ってきている。両角速(もろずみ・はやし)監督も大いに期待していて、今夏、行なわれた白樺湖の3次選抜合宿には上村亮太、塩澤稀夕(しおざわ・きせき)、名取燎太(なとり・りょうた)、西田壮志(にしだ・たけし)の4名の1年生が参加していた。その合宿で上級生に負けない走りを見せていたのが、塩澤と名取だ。高校時代はお互いを意識し、ライバル心をむき出しにしていたが今、同じ大学で駅伝を走るチームメイトになった。
 
「今年はスタートから故障で躓(つまず)いてしまいました」

 そう苦笑したのは、名取だ。

 名取は駅伝の名門・佐久長聖高校から入学してきた。5000mで13分52秒61のタイムを持ち、「駅伝に強いタイプ」と両角監督が期待するひとりである。しかし、3月の入寮時期に足の甲を疲労骨折し、春のトラックシーズンをほぼ棒に振ってしまった。

「最初の頃はケガのことをそんなに重く考えていなくて、走れないけど今はいいかなって感じで過ごしていたんです。でも、3か月ぐらい経過した時、いい加減に治さないと夏に走れなくなると思って……。ようやく走れるようになったのが6月末。4カ月間も休んだのは初めてだったので、さすがに焦りが出てきました」

 今シーズンの初戦はホクレンディスタンスチャレンジ北見大会(5000m)だった。走り始めて2週間後のレースでタイムは14分44秒35だった。

「これ、ヤバいなって思いました。自分としては14分を切りたかったんですけど、そんなに甘くなかったです。3000mぐらいまではよかったんですけど、残り2000mで足が動かなくなって、1km3分ぐらいで走るので精いっぱい。足ができていないし、全然レースに対応できるような状態じゃない。ブランクの長さを感じました」