【月報・青学陸上部】上半期を見た 原監督「今年は厳しい戦いになる」 (5ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun


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 世田谷陸上競技会で上半期が終わった。

 今年はちょっと故障者が目立ったが、選手がだいぶ戦列に戻ってきた。ただ、1、2年生、とりわけ2年生が序盤、鈴木しか目立たなかったのは、チーム全体としてさびしい印象だ。4年生、3年生は力のある選手が多く、2年生は彼らと切磋琢磨することで箱根を走れるような選手になっていくわけで、彼らの成長がこれからも箱根で勝ち続けるための大きなポイントのひとつだと思っていたからだ。

『谷間の世代』を作ってはいけない。その意味では今回、永井拓真や植村拓未、生方敦也、吉田祐也ら2年生の頑張りが見えたのは今後に向けて明るい材料になった。

 安藤コーチは言う。

「上位陣の下田、田村、森田らがしっかり走れているし、橋詰もいいのがわかったんで、それは安心。それ以上にこれまで調子を崩していた植村、生方、大越(望/4年)とか、そういう中間層の選手が戻ってきたのが大きいですね。箱根に絡むかどうかはわからないけど、そういう選手が腐らずに夏合宿で力をつけていけば、チームにとって大きい。他のチームの出来と比較してもしょうがないので、うちらの中である程度の手応えを得られて、いい感じで夏合宿に入っていけるんじゃないかなと思います」

 14分30秒以内のタイムを出した選手は、昨年が16名、今年は15名だった。その中で自己ベストを更新した選手は昨年が5名、今年は3名だった。数字的には昨年と変わらない実績にまで戻してきているので、チーム全体としては悪い感じではない。

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