メダリストをゴボウ抜き。2冠のサニブラウンが積み上げた速さの秘密 (6ページ目)
今回、不本意なレースで敗れた飯塚は、サニブラウンの勝利がうれしいことだと笑顔でこう話す。
「去年僕らが頑張ってリオデジャネイロ五輪で結果を出したことで、彼も刺激を受けて頑張ってきていると思う。でも今回は僕らが彼から刺激をもらったので、それをプラスに変えて頑張るということの繰り返しだと思います。日本の男子の短距離は今、本当にそういう状況だと思うので、まだまだ強くなると思う」
昨年のリオデジャネイロ五輪4×100mリレーの銀メダル獲得は選手たちに「もっと進化できる」という自信を植えつけたが、多少の満足感も与えていたのかもしれない。そんな中に割り込んできたサニブラウンの、2003年、末續慎吾以来となる短距離2冠獲得は大きな衝撃だった。すでに熾烈な戦いが始まっている男子短距離の戦いの火をますます燃え上がらせる、貴重な燃料になるだろう。
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