【箱根駅伝】優勝候補の青学大、勝負のカギを握る5区の走り

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

"3強"はどう戦うか(1)

 前回、総合タイム10時間49分27秒という驚異的な記録で、2位の駒澤大学に10分50秒という大差をつけて圧勝した青山学院大学。その時のメンバーが8名残っている上、エントリーした16名中、1万m28分台の選手が11名もいるという圧倒的な層の厚さ。優勝候補の筆頭と呼べるだけの存在感を誇る。

 だが、危機もあった。前回は新コースとなった5区で、旧コース(距離は同じ)の柏原竜二(東洋大学)の区間記録を24秒上回る1時間16分15秒で走って独走の起点となったエース・神野大地(4年)が故障。復帰して臨んだ11月の全日本大学駅伝では最終第8区を走り、トップ東洋大との33秒差を逆転することが期待されながら区間8位と失速して優勝を逃したのだ。神野はさらにその後も左脛を痛めて練習ができない期間が続き、本人も「厳しいかな」と思う時期があったという。

勝負のカギを握ると見られる神野大地勝負のカギを握ると見られる神野大地「神野は11月は半分くらい休んで、12月上旬から練習に復帰しています。全日本も約2カ月間の急ピッチで仕上げ、練習では起承転結をキチッとしてスタートラインに立たせたので、走ると思っていました。反省する部分は、いい練習ができており1週間前はよかったけれど、直前の調整期間に一気に疲れが出たことだと思います」

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