2018.11.23

車いすバスケU23。課題山積みも
新戦力の躍動でチーム力UPに期待

  • 斎藤寿子●取材・文 text by Saito Hisako
  • photo by X-1

 大会初日、カナダと対戦した日本は、前半こそ相手に試合の主導権を握られて苦しい展開となったものの、徐々にいつものアグレッシブさを発揮し、54−50と辛くも白星発進した。

 翌日は、今大会最も強敵と思われたオランダと対戦。前日とは一転、日本はスタートからアグレッシブなプレーを披露し、1Q(クォーター)を15−11とリードした。しかし、2Qで2点差に詰め寄られると、3Qの終盤は相手に主導権を握られる。3分間で8失点を喫する一方で得点を挙げることができなかった。これで完全に形成が逆転。4Qでさらに引き離され、46−60で逆転負けとなった。

 しかし、1Qではフル代表でも主力として活躍している相手エースのメンデル・オプ デン オースをわずか2得点に抑えたディフェンスには、チームとしての成長の跡もうかがえた。プレスディフェンスでは古澤と鳥海がオースにマッチアップし、ハーフコートのディフェンスでも通常はトップの位置を守る古澤を下げ、鳥海との守備でパワーサイドを作り、相手エースの動きをほぼ完璧に封じたのだ。さらに、逆サイドには抜群の守備力を誇る赤石がおり、たとえオースが逆サイドにまわっても、インサイドで好きなように仕事をすることができなかったのだ。

 実はこのディフェンスの形は、京谷HCからの指示に自分たちの「判断」を加えたものだった。オースを早い段階で止めてゴールに近づけさせないことは試合中にも指示が出ていたが、細かい指示は出ていなかったという。

 試合後、古澤はこう説明する。

「オースを早く止めようとしていたら、僕と(鳥海)連志が彼に行くように自然となっていたんです。それは全員がちゃんと周りを見れていたからこそだったんじゃないかなと。コート上ですごくいい対応ができていたと思います」