鈴木明子がパラアスリートに感じる「底知れない力」 (3ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • 是枝右恭●撮影 photo by Koreeda Ukyo

――競技のおもしろさもありますが、選手も魅力的ですよね。

鈴木 そう思います。「障がいがあるのにすごい」ではなく、「障がいがあるにもかかわらずスポーツにチャレンジしようと思う気持ちがすごい」のだと思います。選手たちの姿を見れば、誰もが勇気をもらえるのではないでしょうか。

 障がいのある・なしに関係なく、見ている人が受け取れるものがたくさんある。勇気、人間の底力、あきらめない心......。

 事故や病気のために後天的に障がいを持つことになったとしても、自分自身を高めていく姿。心がすごく強いなと感じます。挫折、弱さを知ったうえで、そこから強くなってきたわけですから。チャレンジする姿に純粋に感動できるのかなと思います。障がいはハンディかもしれませんが、その分、戦っていくために補うものが、ものすごく秀でているからパラリンピック選手として活躍できるのだと思います。人間の底知れない力を彼らからは感じますね。

――2020年の東京を成功させるためには、何が必要でしょう?

鈴木 東京オリンピック・パラリンピックの成功というは、無事に開催されることだけではなく、「その先に何を残せるか? 」が重要だと思っています。そのときだけ盛り上がるのではなくて、先を見据えて、いま大切なことはやはり競技と選手を知ってもらうことだと感じます。

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