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フェンシング江村美咲が「本当に生きづらい性格」という理由 ロス五輪へ「金メダル、金メダル」と言われることへの違和感 (2ページ目)

  • 了戒美子●取材・文 text by Yoshiko Ryokai

【喜びを表に出すことに抵抗がある】

── ご自身からビデオ研究をお願いするというのは、大きな変化ですね。

「以前は、出場したすべての大会の映像を振り返るようなことはしていなくて、ほぼ自分で見るスタイルでした。でも私は、何か課題が見つかっていたり、『これを練習すれば、こういうフェンシングができるかもしれない』というビジョンがあったりしないと、集中できないタイプなんです。

 クオリティを上げ続けるためには、自分だけでは気づけないことがあると思って、今シーズンはコーチに『全大会、一緒にビデオ研究をお願いします』と言いました。

 今はロサンゼルスオリンピックに向けて、新しいことにトライしている『お試し期間』のような感じです。オリンピック直前になると、新しいことに取り組むのは難しいので。

 また、フェンシング以外では、一度辞めていた英会話教室にも去年から通い始めました。聞き取りはできるんですけど、伝えることが苦手なので、自信を持てるようになりたいなと思って」

── 7月22日開幕の世界選手権(7月22日〜30日/香港)と、その先の目標についてはどう考えていますか。

「今年の春はケガをしていて3大会をキャンセルしましたが、6月のアジア選手権(インド・デリー)は3カ月ぶりに復帰でき、団体戦では銀メダルも獲得できました。オリンピックの出場権レースをいい状態で迎えるため、スタート地点に立っている感じです」

── ロサンゼルスオリンピックでは「団体・金メダル」を目標に掲げていました。個人戦はどうですか?

「もちろん、団体金と、個人金の両方を目指しています。でも性格上、ひとりで勝ってもうれしいけれど、それを思いきり楽しめるタイプではないというか......。内心はうれしいけれど、それを表に出すことに抵抗があるんです。

 自分が負けたとして、同じチームの仲間が勝った場合、うれしい気持ちと、素直に喜びきれない気持ちがあって複雑じゃないですか。それを想像してしまうので、個人戦で勝った時に喜ぶことにも抵抗があるというか。本当に生きづらい性格なんですけど(笑)」

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