本田望結が明かす、主演映画『カーリングの神様』の舞台裏「御代田のみなさんが応援する姿はすごくリアル」 (2ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro

――試合のシーンでは、地元のみなさんが参加してくれたと聞いています。

「そうなんです。御代田にお住まいのみなさんが会場に来て応援してくれました。あくまでもお芝居、映画のなかではあるのですが、御代田のみなさんが地元の『みよステラ』(作中のチーム)を応援する姿はすごくリアルになっていると思います。あのリンクで(撮影ができて)本当によかったです」

――作中では軽井沢の強豪『軽井沢EC』が『みよステラ』のライバルとなりますが、本田さんご自身、フィギュアスケーターとしてライバル的な存在はいらっしゃいましたか。

「フィギュアをやっていると、『この子はライバルかな』とか『今後、ひょっとして競ったりするかもな』という存在は、やっぱり出てくるんです。けれど、たとえば『その人に勝つ』という目標を立てたとしても、その方が競技をやめてしまったり、自分でコントロールできないところで目標を失ってしまったりしたら、自分のなかで消化できなくなってしまいます。

 ですから、他者に勝つとか、そういう不安定な目標を作ることはやめました。それに今は、(女優として)みなさんが小さい頃の私をイメージしてくださっていることが多いですし。そんななかで、『えっ、あの時の望結ちゃんがこんな役をやるの?』とか、『本田望結も大きくなったな』とか感じてくださるような、みなさんを驚かせるようなことを、ずっとしていきたいなと思っています」

――役とともに成長できれば、ということでしょうか。

「そうですね。昨年、NHKの朝ドラ『らんまん』で、家族でお酒を飲むシーンがあったんです。当時はまだ10代だったので、『お酒の入った器ってどういうふうに持つんだろう』とわからないことがたくさんあって、『ああ、私って、まだまだやっていない役がたくさんあって、まだまだ挑戦できる』と知りました。この先も、ずっとお芝居を続けていける理由のひとつです」

――そうしたなか、今回は高校生役でしたから、制服を着ることになりました。

「現役(の高校生)じゃないので、コスプレですね(笑)。(チームメイト役には)現役の高校生の子もいたので、その子たちと比べると、ちょっとソワソワしました。でも、基本的にはみんな、リンクで練習着かジャージかみたいな感じですから、見ている人に『高校生の映画』だとわかってもらうシーンでもある制服姿は、アクセントになっていると思います」

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