高梨沙羅、万全な体調のなかで生まれた迷い。「道具を絞り切れないまま試合に臨んでしまった」 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

【混合団体で再び自信を】

 ただ、小林陵侑などとチームを組む7日の混合団体は面白いのではないか、と横川コーチは期待する。「どちらにしても、試合では高梨選手が大きなキーポイントになると思います」と言う。

 少し弱気な面も見せた高梨だが、最後には「とりあえず私が次にやるべきことは、混合団体でしっかり自分の仕事を果たすことだと思っているので、今回の反省を生かしてしっかり準備していきたいと思います」と前を向いた。

 今回優勝したボガタイは、高梨より1歳年上でW杯にも初シーズンから出場していた選手。なかなか結果を出せない時期が続いていたが、今季の夏からいきなり表彰台に割り込んできて、五輪金まで駆け上がったベテランでありながらも新顔だ。

 ここ数年の20歳前後の選手の急成長に加え、ベテランも浮上。そんななかでも高梨の戦うべき舞台はまだまだある。今後も戦い抜いていくための勇気と自信を7日の混合団体の2本で手にするはずだ。

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