2022年初場所で錣山親方が注目する力士4名。相撲の特徴や取組の内容は? (2ページ目)

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

 現に場所前に見せた意欲が、今場所の相撲っぷりにも表れています。4日目の小結・明生戦では、取り直しの一番で一気に相手を押し出す最高の相撲を見せました。ああいう相撲が取れれば、"次"につながると思いますし、「15戦全勝したら(大関)昇進もありうる」と審判部の親方も発言しています。今後も御嶽海の動向から目が離せません。

諦めない姿勢を見せて奮闘している関脇・隆の勝諦めない姿勢を見せて奮闘している関脇・隆の勝この記事に関連する写真を見る 一方の隆の勝は、地味ながら確実に力をつけてきた力士です。一昨年の九州場所から4場所連続で関脇を張って、一度は転落するも今場所から関脇に復帰。「おにぎり君」のニックネーム同様、体に厚みが出てきて、一段と楽しみな存在になってきました。

 攻め込まれても最後まで諦めず、横の動きもできるようになりました。4日目には相撲巧者の遠藤との一番に敗れて2敗目を喫しましたが、ここでも"諦めない"姿勢を披露。その粘りは評価できると思います。

 彼は幕下時代、実は錣山部屋に出稽古に来ていた時期があったんです。私が教えたのは「準備運動を大切にすること」ぐらいでしたが、そういったつながりのある力士が幕内の土俵で活躍してくれるのはうれしいものですね。

 彼も場所前に「大関を狙う」と決意表明。今場所はまだ、白星を積み上げることができていませんが、大関を狙える"器"であることは間違いありません。この一年、注目していきたい存在です。

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