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「アイドル顔なのにマッチョ」。衝撃ギャップで話題の筋肉美女に会ってきた (2ページ目)

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

「初めての大会出場は惨敗でした。ボディメイクを始めてすぐに出場を決めたので、筋肉量を増やす時間が全然なくて。減量に追われてしまって、大会の時は身体がスカスカの状態。勝つ気でいたので悔しかったですが、あの負けが今の私をつくった一番大きなものでしたね」

 負けず嫌いの美沙季さんがリベンジを期した2020年は、年明けから世界が新型コロナウイルスに飲み込まれ、大会どころではなくなった。だが、競技キャリアの浅い彼女にとっては、徹底的に身体を鍛える貴重な時間になった。

「身体を作り込むことができて、筋量を大きく増やすことができました」

 美沙季さんの特長のひとつが、肩を中心にした筋肉のボリュームの大きさだ。男性に比べて筋肉量の少ない女性は三角筋(肩まわり)、上腕(二の腕まわり)のカット(※)が現れにくい傾向があるが、美沙季さんのボディには美しい境界線がくっきりと浮かび上がる。

※カット=筋肉と筋肉の境界線がキレイに分かれている状態や、筋肉に力を入れて収縮させた時に表れる細かい筋。

「いろんなベクトルから(筋肉に)アプローチした成果だと思います。『押す』『持ち上げる』『引く』『高重量』『ハイレップ(高回数)』などをやっています。あと、増量も効果が高かったと思います。

 去年は大会がなかったので体重を10kgほど増やし、トレーニングで扱える重量も増えました。それで筋肉が大きくなったあと、今度は扱える重量を維持しながらプチ減量を繰り返していって、それがうまくハマったと思います」

 ただ、目立つ存在になるにつれて、SNSで言葉の暴力の標的になることも増えた。ドーピングの使用を疑う心ない言葉を向けられることもあるという。だが、それをきっぱりと否定して、こう続ける。

「私はトレーニングの限界値が高いんです。それに耐えられるのは、陸上競技を長く真剣に取り組んできた経験があるから。どんなにキツい状態でも、「もう1回!」をしっかり出し切れる。その1回の差が1カ月や1年のタームになると大きな積み重ねになるので、この身体につながっていると思います」

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