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激戦のカーリング界。2022年
北京五輪の選考レースが早くもスタート (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●文 text by Takeda Soichiro
  • photo by Naoki Morita/AFLO SPORT

 北海道銀行は『ADVICS CUP』後、翌週にはカナダに飛んでマニトバ州で開催されるワールドツアーに参加。そのまま、カナダの各地で行なわれるワールドツアー5大会に出場する予定だ。

 昨年は、参加したワールドツアーですべてクオリファイ(決勝ラウンド進出)を果たしているが、選手たちはそれで満足してはいない。スキップの吉村紗也香が語る。

「(昨季は)その先、クオリファイしてからの1勝がほしいところで(勝ち星が)取れなかった。今季はクオリファイして、その先の1勝を意識して戦っていきたい」

 一方、富士急も北海道での2大会を終えてから、まずは韓国・江陵でアジアのトップチームとの合同強化合宿に参加する予定だ。その後はカナダに飛んで、北海道銀行と同じくマニトバ州の大会を皮切りに、ワールドツアー5大会に出場する。

 なお今季、2010年のチーム発足から主力としてチームを支えた西室(旧姓・園部)淳子がチームを離れ、新体制を敷く。『どうぎんカーリングクラシック』には、カナダの大手カーリングメーカーであるアッシャム社の代表取締役、アーノルド・アッシャム氏をアドバイザーとして招聘するなど、積極的な強化がみられる。

「まずはシーズン序盤でいい成績を残して(WCT)ランキングを上げたい。30位以内に入れば、ツアーチャレンジに出られるので、そこを目標にしています(スキップ・小穴桃里)

 小穴が言う「ツアーチャレンジ」とは、WCTランキング上位チームから順に招待される、賞金や規模の大きいメジャータイトル「グランドスラム」のひとつだ。

 もちろん、前年度優勝枠の中部電力、前年度準優勝枠のロコ・ソラーレも、今季の日本選手権出場は決まっているものの、今後のことを考えれば、例年以上にWCTランキングを強く意識しながらのシーズンとなるだろう。

 実際、中部電力はワールドツアーの「グランドスラム初出場」を今季の目標のひとつに掲げている。そのため、9月上旬のカナダ・オンタリオ州で開催される大会をスタートに、2度に分けて渡航し、計5大会のワールドツアーに参戦する。

 その後、11月には日本代表として中国・深圳で行なわれるパシフィック・アジア選手権に臨んで、アジア王者の座を目指すことになる。

「去年はいい結果が出たシーズンでしたが、今年は結果とともに内容も伴うゲームを増やしたい」(スキップ・中嶋星奈)

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