カーリング藤澤五月ペア、結成1カ月半で再び「世界のトップ」に挑む (2ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 その本番のアイスに乗ったのは、開幕前夜の4月20日夜。公式練習の場だ。ふたりは国際アイスの印象をこのように口にした。

「想像していたより少し重いかな、という感じ。それでも、同じラインを何度か(ストーンが)通ると滑り始めると思うので、予選の序盤から長岡(はと美)コーチ、JD(ジェームス・リンド)コーチの力も借りて、アイスの状況を早く把握したい。個人的には、サッちゃん(藤澤)のイメージする理想のラインに、しっかり身体を出して投げたい」(山口)

「山口さんが言ったように重いため、ニューパス(使っていなかったライン)とのウエイト差が大きそうなので、情報共有が大切になってくる。細かくコミュニケーションをとってアイスの変化に対応したい」(藤澤)

 予選リーグは参加40カ国を5つのグループに分けて、8チームの総当たり戦で行なわれ、各グループ上位3チームがクオリファイ(プレーオフ進出)となる。

 日本は、強豪ロシアをはじめ、エストニア、リトアニア、フィンランドなど、欧州勢がひしめくグループBに入った。

 藤澤は「Better than last game、毎試合ごとによくなればいいと思っています」と慎重だが、山口は「日本選手権から変わってない。やるからにはてっぺんを目指します。金メダルっす」と意気込んだ。

 まずは4月21日の20時(日本時間4月22日、午前3時)から行なわれる初戦のニュージーランド戦にしっかり勝って、白星先行で予選リーグを進めていきたい。そうすれば、日本勢として7年ぶりのクオリファイも見えてくるはずだ。

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