日本女子パシュート、「オランダ超人軍団」も一蹴する世界最髙の滑り (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by JMPA

 21日、準決勝の第1組でアメリカと対戦したオランダは、ブストを温存した編成で3分00秒41。カナダと対戦した日本は2分58秒94を出した。

 この準決勝では、髙木美帆(日体大助手)のあとに1周半先頭で引っ張る予定の佐藤を温存し、菊池彩花(富士急)を起用したチーム編成で臨んだ。

 美帆は「彩花さんが先頭に立った1周半で、私は最後尾でうまく休ませてもらったし、うまく風除けにも使わせてもらえた。それにラスト1周もタイム差があったのでそんなに脚を使うこともなく終えられた。これで(決勝も)いけるという気持ちになりました」と準決勝を振り返る。

 そんな美帆の力が、決勝では遺憾なく発揮された。

 中・長距離選手としては非常に高いスプリント能力を発揮して最初の半周を18秒08で引っ張ると、その後も13秒61、13秒62のラップで0秒21オランダにリードした。

 しかし、「予選でミスをしてしまった上に、決勝では予選より半周多い1周半を引っ張ることになり不安が大きかった」と話す2番手の佐藤は、逆にオランダに0秒38差をつけられてしまう。

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