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カーリング女子で波乱。伏兵の日本一で
北京五輪レースは早くも大混戦 (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・文 text&photo by Takeda Soichiro

 しかし小笠原が「いいラインで(ストーンは)いっていた」というラストロックは、ホグラインを越えてシート中央に差しかかる直前で、不可解に回転を増し始める。おそらく氷上の小さなゴミを石が噛んでしまったのだろう。慌てて小笠原は「イエス」のコール(※ブラシを掃いてもらうこと)をかけ、曲がりを緩くしようと努めたが、回転を増したストーンはガードに捕まってしまった。

日本選手権で初優勝を飾った富士急日本選手権で初優勝を飾った富士急 これで北海道銀行がスティール(※先攻のチームが点を取ること)を許し、富士急が勝利して初優勝を飾る。

「最後まで何が起こるかわからないのがカーリング」と悔やんだ小笠原。名手が、名寄のクセの強いアイスに泣かされた格好だ。来季については、「まだ終わったばかりなので、これからチームと相談する」とのコメントだけを残して会場を後にした。

 大会の頂点に立った富士急は、3月17日からカナダ・ノースベイで開幕する世界選手権に出場する。「チームフジヤマ」として2010年に発足したチームが、ついに世界の舞台に挑むことになる。

 アイスの外から見守った西室は、「私がいなくても大丈夫。(チームは)まだまだ伸びる」と快挙を遂げた後輩たちを称えた。

 新たなカーリング女王の挑戦に注目し、その活躍を期待したい。

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