2016.07.02

ツール・ド・フランス開幕。
新城幸也、日本人初のステージ優勝へ

  • 山口和幸●取材・文 text by Yamaguchi Kazuyuki  photo by AFLO

「第103回ツール・ド・フランス」が7月2日に開幕する。世界遺産モン・サン=ミッシェルをスタートする全23日間の自転車ロードレースは、総距離およそ3500km。フランス各地を転戦し、7月24日にパリ・シャンゼリゼに凱旋する。2月に大腿骨骨折の大ケガを負った新城幸也(あらしろ・ゆきや)は、ランプレ・メリダの出場9選手のなかに選ばれ、2年ぶり(通算6度目)に参戦。ターゲットは、日本勢初の「ステージ優勝」である。

驚異の復活を遂げた新城幸也が2年ぶりにツールに挑戦する「ケガをした自分にチャンスを与えてくれたチームに感謝したい。その信頼に応えようと、復帰するまでがんばってきた」

 5月末に日本で開催された「ツアー・オブ・ジャパン」で実戦復帰したのでさえ、奇跡だった。しかも、最難関の伊豆ステージで優勝。まさに、”鉄人”のなせる領域だった。ツアー・オブ・ジャパンが終了するや、ただちにヨーロッパへ。本来ならば新城は、春先からこの大舞台で主要レースを転戦する計画だった。

 渡欧しての初戦は、ツール・ド・フランスの前哨戦とも言える「ツール・ド・スイス」。各チームの実力者は、コンディションを向上させるために参戦する。もちろん、このツール・ド・スイスで優勝を狙うエースクラスも、ベストの状態で臨んできている。新城にとっては、ここが正念場となった。

「ここを無事に走り切りなくてはと、その限られたチャンスのなかで、できるかぎりのことをした」という。まずまずの走りでツール・ド・スイスが終了し、新城は8ヶ月ぶりにフランスの自宅に帰宅。そこに、チームからの吉報が届いた。2年ぶりのツール・ド・フランス出場が打診されたのだ。