2015.02.26

幼馴染みの髙梨沙羅を追いかけて。勢藤優花の決意とは。

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by REUTERS/AFLO

2月特集 2015年躍動するホープたち(12)

 2月19日から行なわれている世界ノルディックスキー選手権。20日の女子ジャンプを終えた勢藤優花(旭川龍谷高)は、話し始めるとすぐに涙をボロボロと流し始めた。

世界選手権に出場した日本女子ジャンプ陣。(左から)髙梨沙羅、勢藤優花、伊藤有希、岩渕香里 前日の予選は10名のシード選手を除いた中、86.5mを飛んで14位通過を果たしていた。

「公式練習では、踏み切りのタイミングが合わなかったけど、今日はゲートの座り方を考えて、スタートする時にもスキーをちょっと引いてから滑り出す感じにしたら、アプローチスピードも昨日より出て、いいジャンプができました。明日につながると思います」と笑顔をみせていた。

 だが21番目に飛んだこの日は、助走速度は前日とほぼ同じだったが「踏み切りのタイミングが早過ぎた」というジャンプで力が伝わらず、飛距離は80mに止まった。順位は2本目のジャンプに進める30位に0.9点だけ足りない31位。目標にしていた20位前後に迫るどころか、初めての世界選手権は1本のジャンプだけで終わってしまった。

「W杯と一緒かなと思っていたけど、本番になったら『あれもやらなきゃ』『これもやらなきゃ』と気持ちがいっぱいいっぱいになってしまいました……。世界選手権に来てもジャンプ自体は良かったので、タイミングさえ合えばもっと距離を伸ばせたと思います。本当に悔しい」と、涙を流しながら話した。

 今年の3月に北海道の旭川龍谷高校を卒業する勢藤は、北海道上川町出身。髙梨沙羅(クラレ)とは幼稚園から中学校まで同級生だった。

「クラシックバレエは小さな頃から沙羅と一緒にやっていたけど、ジャンプはたぶん私の方が少しだけ先に始めたと思います」