2014.02.13

【アイスホッケー】嗚呼、スマイルジャパンの夢を奪った「幻のゴール」

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva photo by JMPA

 日本時間の2月11日深夜、日本人選手のメダル獲得を待ち望むファンが大いに沸いた。スノーボード男子ハーフパイプで15歳の平野歩夢が銀、18歳の平野卓が銅メダルを獲得。一方、金メダルの大本命と言われていた女子ジャンプの17歳・高梨沙羅が、まさかの4位に終わった。翌朝、国内メディアはこのふたつのニュースを大きく報じ、日本中が10代の五輪アスリートに目を奪われた。

ロシア戦後、応援してくれた観客に向かって頭を下げるスマイルジャパン しかし、同じく深夜にあったもうひとつの衝撃的なニュースは、意外なほどクローズアップされることはなかった。アイスホッケー女子・予選リーグB組第2戦、日本対ロシア――。同点ゴールと思われた判定が認められず、日本は決勝トーナメント進出の夢を絶たれたのである。

 アイスホッケー女子日本代表チーム――通称「スマイルジャパン」は、1998年の長野五輪以来16年ぶりとなる出場権を掴み取り、ソチの大舞台での飛躍を期待されていた。世界ランキング1位のカナダと2位のアメリカの実力は抜きん出ているものの、それ以下国々の実力は拮抗状態。世界ランキング10位の日本がメダルを獲得する可能性も十分に考えられた。

 そのためにも、まずは決勝トーナメントに駒を進めなくてはならない。予選リーグ第1戦、世界ランキング6位のスウェーデンと対戦した日本は、惜しくも0-1で敗戦。勝ち点を積み上げることはできなかった。よって次戦のロシア戦では、是が非でも勝つか引き分けて、第3戦以降に望みをつなげなければならなかった。

 第1ピリオドの11分39秒、日本はロシアFWブリナに先制ゴールを許し、1点のビハインドを背負うことになる。しかし、日本は試合内容で終始、押されていたわけではない。スマイルジャパンのキャプテンを務めるFW大澤ちほが、「スウェーデンより当たりが強くないのでやりやすい」と試合前に語ったように、世界ランキング4位のロシア相手に持ち前のスピードとパスワークで対抗。同点にするチャンスを虎視眈々と狙った。