2013.12.29

【月刊・白鵬】実り多き2013年。横綱の「5大ニュース」

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

2013年も素晴らしい結果を残した白鵬(中央)。右は稀勢の里、左は豪栄道。第33回:2013年

4場所連続優勝を果たし
通算優勝回数は朝青龍(25回)を抜いて
歴代3位の27回となった横綱。
今年も華々しい活躍を見せてきたが、
横綱自身は2013年をどうとらえているのか。
1年を振り返ってもらった。

 早いもので、2013年もあと数日ですね。今年は、7年連続優勝記録がかかっていた九州場所(11月場所)では優勝を逃してしまいましたが、春場所(3月場所)から秋場所(9月場所)まで4場所連続で優勝を果たすことがきでましたし、年間最多勝を7年連続で成し遂げることができました。自分なりに納得のできる1年でした。

 昨年(2012年)は、年間6場所中、優勝が2回。「最近、優勝がない白鵬です」などと、自虐的な挨拶をすることもありました。今思えば、当時は自分自身、気持ちに余裕がなかったというか、負傷などもあって(結果が出ないことで)何か焦っていた部分があったのかもしれません。

 もちろん、今年もずっと万全な体調だったわけではありません。名古屋場所(7月場所)終盤では脇腹を負傷。秋場所14日目の稀勢の里戦では左目の上を切ってしまい、自分でも驚くほど目の周りが腫れたこともありました。

 それでも、心は常に落ち着いていました。どんなことが起こったとしても、「平常心を保つ」ということができていました。そうやって気持ちに余裕を持てたことが、結果的に年間4度の優勝に結びついたのだと思いますし、43連勝という連勝記録を達成できた要因ではないかと思っています。

 さて今年も、私にとって印象深い2013年の出来事を「5大ニュース」として振り返ってみたいと思います。

 最も衝撃的なニュースは1月、私が尊敬する大横綱の大鵬関、納谷幸喜さんが他界されたことです。以前から体調を崩されていましたが、亡くなる数日前には直接お会いして、言葉を交わさせていただきました。それだけに、訃報を聞いたときは、とても信じられませんでした。

「白鵬」という四股名は、恐れ多くも大鵬関からひと文字いただいております。私が大関、横綱と番付を上げていく中で、大鵬さんからは横綱にしかわからない苦悩、そして心がけなどを教えていただきました。私が心から尊敬する、日本の父であり、相撲の師でもありました。そんな大鵬さんが亡くなられたことは、本当に残念でなりませんでした。

 その悲しみのあと、3月の春場所で私は、通算24回目の優勝を果たしました。同場所では、大鵬さんにご恩返しをしたい一心で戦って、全勝優勝という最高の結果を出すことができました。初場所(1月場所)で優勝を逃していましたし、大鵬さんに捧げる優勝を飾ることができた瞬間は、本当にうれしかったです。これが、2番目に大きかったニュースですね。