【月刊・白鵬】大きな刺激を受けた、石川遼選手との出会い

  • 武田葉月●構成 text&photo by Takeda Hazuki

第10回:2012年の決意

不祥事によって3月場所が中止になるなど、
相撲界にとって2011年は厳しい一年となった。
そして迎えた2012年。1月場所が始まり、
横綱も新たな決意を胸に刻んで戦いに挑む――。

気持ちを新たにして、さらなる飛躍を誓う白鵬。気持ちを新たにして、さらなる飛躍を誓う白鵬。 1月8日から大相撲初場所(1月場所)が始まりました。振り返れば、春場所(3月場所)の中止など、いろいろなことがあった2011年。新春を迎え、今年こそは私たち力士が力を合わせて、魅力ある相撲界を作っていきたいと、心を新たにしております。

 さて、昨年の九州場所(11月場所)が終わってから、私は何かと慌ただしい日々を送ってきました。その中でも、69連勝の大記録を持つ角聖・双葉山関の生誕100年を祝う記念式典に出席し、双葉山関の生家のある大分県宇佐市で、普段とは違う雲竜型の土俵入りを披露したことは、一生の思い出になりました。

 そして12月18日には、大阪府堺市で「第2回・白鵬杯」を開催。今回は日本、韓国、モンゴルの3カ国から、600人の子供たちが集まって熱戦を繰り広げてくれました。将来、それぞれの国を担っていく少年たちは、まさに国の宝です。彼らが相撲を通じて何かを学び、そこでの触れ合いの中で掛け替えのない友情などを築いてくれれば、このうえないことだと思っています。

 年が明けて1月4日には、宮城県大崎市の復興支援イベントに参加。6月には同市でも「白鵬杯」を開くことを約束しました。力士として、人間として、今年も引き続き、震災で傷ついた方々を支援していこうと思っています。

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