検索

鍵山優真は「デリケートになりすぎてしまう」と父・正和コーチ 五輪へ向け「自信」が課題 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【五輪への課題は「気持ち」】

 しかし、フリーでは心のなかに少しブレが出てしまった。序盤の4回転サルコウと4回転トーループは完璧に決め、3回転ルッツも柔らかく跳ぶ。しかし、トリプルアクセルからの3連続ジャンプは、3連続こそ成立させたものの、最初のアクセルがパンクしてシングルになった。さらにシットスピン後の4回転トーループは転倒して連続ジャンプにできず、基礎点を下げる結果になった。

「ショートがすごくよかったがゆえに、迷いはあまりなかったんですが、少し狙いすぎたのか、いつもと違う部分があったのかなと思います」と、鍵山は言った。

 正和コーチは「通し練習のなかでも失敗を見たことがないですが、踏み切る前の構えに入った時に一瞬躊躇(ちゅうちょ)したのがわかった。それで踏み切りが少しあいまいになってパンクしたという感じでした。試合では後半になるとデリケートになりすぎてしまう。失敗したくないという気持ちが先に立ちすぎてそうなりやすい」と分析する。

 最初の4回転サルコウはSP以上の加点をもらうジャンプで、4回転トーループも完成度が高かっただけに、310点台に乗せられるという気持ちが先走ってしまったのだろう。結果的にフリーは183.68点で、合計287.95点にとどまった。

「点数が出たらスーッと立ち去りたかったんですけど、頭のなかにいろいろなことが浮かんできて......。以前はフリーで挽回することが多かったんですけど、今季はなかなかフリーをそろえられないので、優勝にふさわしい演技ができなかったという気持ちがすごく強かったです。

 直前の練習まではいい感じに調整できていて、あとは自信や気持ちの持っていき方が課題になっています。自信のつけ方や試合にどういう気持ちで臨むのかというのは自分で自分の正解を見つけるしかないので、これまでの失敗や成功の体験をすべて自分の強みに変えていけるように、(五輪までの)残りの1カ月くらいをしっかりと頑張りたいと思います」

2 / 3

キーワード

このページのトップに戻る