宇野昌磨が見出した「飛躍的成長」の条件 「やりたいからやっているだけ」の気持ちで新アイスショーへ (2ページ目)
【ルフィ役の経験で得た表現の広がり】
ーー『Ice Brave』の記者会見では、「仲間」という言葉を繰り返し使い、ひとつのテーマであると感じました。仲間と言えば、『ワンピース・オン・アイス』の主役モンキー・D・ルフィは、まさに仲間の象徴。宇野さんはルフィを演じましたが、その経験は今回のショーにも生きていますか?
宇野昌磨(以下同) 生きていますね、かなり。『ワンピース・オン・アイス』は初めての経験だったんですよ。あんなに長い時間をリハーサルにかけて、みんなでひとつのことをするって。まさに団体競技って感じで。自分はフィギュアスケートという個人競技で、"自分と向き合い続ける"というのをずっとしてきました。それが、全員で同じ方向へ向かって進むことができて。はじめはあまり会話もしなかった者同士が、終わった頃には友人というか、ひとつの目標に向かって進む仲間でした。今回、仲間という言葉を使わせてもらっているのは、それが自分にとって一番理想的な関係だからです。『ワンピース・オン・アイス』で得た"全員で頑張る楽しさ"は大きいですし、競技じゃなくてアイスショーでもこれだけの熱量でつくり上げられる楽しさを知ることができました。そこは、『Ice Brave』にも生きています。
ーー『ワンピース・オン・アイス』が終わったあと、表情が豊かになり、「ファンとの距離感も近くなった」と言われました。喜怒哀楽を表現する点で、ひとつ高みに上がったなと......。
『ワンピース・オン・アイス』では、自分ではないものになりきるということができたので......こうしたインタビューでも、スケートでも、自分は素のままでやらせてもらっていて、発言も好きなようにしてきました(笑)。それがワンピースでは、自分ではなくルフィになりきることをやって、表現は広がったのかもしれません。『Ice Brave』でも、曲の雰囲気や世界観を出すため、役に入り込めるようになったと感じるので、そこは出していきたいですね。
2 / 3