三原舞依が涙の好演技。応援を力に「ありがとうって何回言っても足りない」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 田口有史●撮影 photo by Taguchi Yukihito

 もっとも、彼女が現状に甘んじることはないだろう。

「最初から最後まで、まだまだ力の弱さがあります」

 NHK杯が終わった後のリモート会見、三原は優しいが毅然とした声音で言った。

「復帰して4試合目になりますが、1、2、3試合目よりも、成長はできているかなと。今回で、5歩は前に進めたのかなって思っています。次の全日本に向けても、また一歩進めるように。もっと力強い、ダイナミックな演技ができるように、体力的にも進化していきたいです。ショートもフリーも、まだ順位を考えたり、誰々と競ったり、というレベルには達していないと思っているので。少しでも、これまで以上の自分の演技ができるように」

 今の自分以上のスケーティングをーー。三原はそれだけを追求している。彼女にとっては、三原舞依こそが一番の強敵なのだ。

「一つ一つ、大切に確実に滑れるように」

 三原は地に足を着けて言う。次の舞台は、12月の全日本選手権。「復活」というドラマが、いよいよ佳境を迎える。

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