羽生結弦を追う次世代エース。鍵山優真、佐藤駿が勢力図を変えていく (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 高橋学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 昨季、4回転はトーループのみだったが、今季は練習でも成功させていた4回転サルコウも武器にする方針だ。SPは4回転サルコウ+3回転トーループの後で4回転トーループ、最後にトリプルアクセル。またフリーでは、4回転サルコウ2本と4回転トーループ1本を入れる予定という。

 練習の流れを見ていると、フリー前半は単発の4回転2本の後に3回転フリップとトリプルアクセルからの3連続ジャンプ。基礎点が1.1倍になる後半3本は、4回転サルコウ+2回転トーループに3回転ルッツ+3回転ループ、最後にトリプルアクセルになりそうだ。

「シニア移行は、昨年の全日本選手権の頃から大体は決めていましたが、四大陸選手権の後に確定しました。シニアには北京五輪を狙う選手もたくさんいて、自分自身はまだまだだと思いますが、恐れずにどんどん挑戦したい。先輩たちに負けないために、練習をしていきたいです」

 そう話す鍵山はシニア初シーズンから、意欲的な構成で挑む。

 一方、「(6月初めの練習再開直後は)久しぶりで調子が悪かったが、今は上り調子。とてもいい感じになっています」と話す佐藤も、外出自粛期間中は陸上トレーニングの量や質を高めた。また、これまであまりやっていなかったという腹筋や背筋の強化、ダンスなどのトレーニングも積んだ。

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