宇野昌磨が取り戻した楽しむ気持ち。ランビエルと「一緒に戦っていきたい」
全日本選手権SPでノーミスの演技を披露した宇野昌磨 演技後、いつものように後ろ手に組んで話をする宇野昌磨は、顔を上気させていた。無数の汗がしたたり落ち、それを手で拭った。
「それほど自信があったわけではないですが、今シーズンで一番良い状態なのは間違いないです。ようやく元に戻れました」
宇野は感慨深げに言って、こう続けた。
「どん底を経験したから、いつもと違う考えを持てるようにもなりました。練習から、楽しくできるようになって。できたから楽しい、じゃなくて。跳べなくても、笑っていられるようになりました」
スケーターとしての充実感が滲み出るような笑みだった。
今シーズンは、コーチ不在で不振を極めていた。失意を味わった。同じ景色でも、見える景色は違うはずだ。
宇野が闇の世界から戻ってきた。
12月20日、代々木第一体育館。男子ショートプログラムで、宇野は第4組の1番手だった。
6分間練習、宇野はリンクの外で島田高志郎と大型モニターを眺めながら、白い歯を見せていた。ふたりは気が合うのだろう。リンクに入ってからも、親密さが伝わった。
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