鈴木明子が占う平昌五輪の女子2枠争い。選手はムチャクチャ大変です (2ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • 能登直●写真 photo by Noto Sunao(a presto)

――21歳の本郷理華選手が最年長。みんな、若い選手ばかりです。

鈴木 オリンピックを経験した選手はひとりもいません。出場権を巡る戦いの激しさを知らないことが強みになる選手もいれば、そうでない選手もいるでしょう。若い選手ばかりだから、シーズンはじめからアクセル全開で飛ばしています。

――故障がなければ、当然、宮原選手が代表争いの先頭に立っていたのでしょうが......。

鈴木 宮原選手の場合は、故障した箇所がどれだけ癒えているかが問題です。ソチオリンピック以降、ずっと彼女が日本の女子を引っ張ってきましたから、体調が万全であれば一番の有力候補です。ただ、試合から離れてしまっているので、不安が残ります。おそらく、全日本選手権が一発勝負になるでしょう。そこで力を出し切ることができるかどうか。

 宮原選手の堅実なスケートは、ものすごい練習量があってのもの。ケガによって、以前ほど追い込むことができていないのではないかと思います。試合までの積み重ねてきた量が少ないことがどう影響するのか。股関節の故障は、上半身にも下半身にも影響があり、状態と相談しながらの練習になると思います。今まで一歩一歩着実に歩んできた宮原選手ですから、このケガの経験から得たものを氷の上で見せてくれるのではないでしょうか。

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