羽生結弦のライバルが選ぶ戦略。
ハビエルは表現力、チェンはジャンプ (2ページ目)
「いつものようにスケートのシーズンが始まっただけで、そこにプラスアルファ、オリンピックがあるという気持ちです。僕にとって、オリンピックを含めた大会は、ツールだと思っています。試合を通して演技やスケーティングに磨きをかけて、さらに上達させていくための道具なんです。そして、大会ごとにどんどん自分の力を向上させていき、オリンピックのときに100パーセントにして最高の演技、最高のスケートを見せるようにしていきたいと思っています」
自分よりも若い選手たちが4回転を何種類も、何本も跳んでも、フェルナンデスは演技とのバランスとプログラムの完成度を重視する。今季はフリーで2種類計3本の4回転を組み込んで、ジャンプの質で勝負するつもりのようだ。
フェルナンデスとは別のアプローチで初めての五輪に挑むのが、「ミスター4回転」と言ってもいい4回転ジャンプの申し子、18歳のチェンだろう。
シニアデビューを果たした昨季は、グランプリシリーズ(GP)のNHK杯では堂々の銀メダルに輝き、初出場となったGPファイナルではフリーで3種類の4回転をすべて成功させて総合2位となった。そして、四大陸選手権で圧巻の演技を見せて優勝。この大会では、ショートプログラム(SP)で国際スケート連盟(ISU)大会史上3人目となる100点超え。フリーでは4回転ジャンプを5回成功させた。さらにその後の世界選手権のフリーでは計6本の4回転ジャンプに挑んでいる。
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