つながる金メダリストの系譜。荒川静香と羽生結弦が語る「五輪の記憶」
4月16日、日本のフィギュアスケート発祥の地とされる宮城県・仙台市で、共に五輪で金メダルを獲得した荒川静香と羽生結弦の功績を称えるモニュメントの除幕式が行なわれた。
モニュメントの序幕式に出席した羽生結弦と荒川静香 仙台市の地下鉄東西線・国際センター駅前に建てられたガラス製のモニュメントには、2006年のトリノ五輪でレイバック・イナバウアーを滑る荒川と、2014年のソチ五輪フリーを終えて右手を突き上げる羽生の姿が刻まれている。除幕式に出席した荒川は、「すごく光栄です。スケートをやってきたことを見て知ってもらえることが嬉しい」と笑みを浮かべ、羽生は「モニュメントを見たスケーターの中から、新たな金メダリストが仙台から生まれることを心から願います」と期待を述べた。
除幕式の後のトークショーでは、それぞれが出場した五輪の記憶を語った。
仙台市出身のふたりの原点は、数々の名選手が育った「アイスリンク仙台」。1998年の長野五輪にも4人の選手を送り出し、地元のフィギュア熱が一気に高まることになった。当時、高校1年生で五輪代表メンバーのひとりに名を連ねた荒川。結果は13位だったが、「そんなにがっかりはしませんでした。当時は海外勢の壁が厚くて出場枠がひとつしかありませんでしたし、その枠を取れた嬉しさはありましたが、その先はあまり考えていなかったので」と振り返った。
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