小塚崇彦が語るフィギュア界の登竜門。「遊びすぎてへばる合宿でした」 (5ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

――野辺山合宿は世界のフィギュア界では「パワーハウス」と言われることもあります。合宿の1期生でトリノ五輪金メダリストの荒川静香さんをはじめ、髙橋大輔さん、浅田真央さん、そして小塚選手と、野辺山から巣立っていったスケーターが、その後、世界のトップスケーターに成長しています。最後に、この現状についてどう思っているかを聞かせてください。

「野辺山合宿を経験することで成長する選手もいれば、ちょっと図に乗っちゃってつぶれてしまう選手もいる。人それぞれ性格が違うので一概に言えないと思いますが、それでも荒川さんから始まり、(安藤)美姫や太田由希奈さんがいて、(浅田)真央や無良(崇人)くん、(羽生)結弦もそうですが、これだけ世界に通用するスケーターを輩出している。野辺山合宿の意義はすごく大きいと思います」

「原石」を発掘して徹底的に磨き上げていく。世界への登竜門と位置づけられるこの野辺山合宿が続く限り、これからも日本から世界に通用するスケーターが誕生し続けていくことだろう。

小塚崇彦
1989年2月27日生まれ。愛知県出身。祖父の代から続く名門フィギュアスケート一家に生まれ、5歳でフィギュアスケートを始める。08~09シーズン、スケートアメリカでGPシリーズ初優勝。10年バンクーバー五輪8位。11年世界選手権2位。昨季は全日本選手権で3位に入った。

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