【フィギュア】来季も出場枠3確保。世界ジュニアで見せた層の厚さ (2ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 最大の目標にしていた2回のトリプルアクセルは、ともに減点無しでクリア。2度のルッツはエッジがクリアでないとされてわずかに減点になったが、スピンとステップはすべてレベル4でほぼ完璧な内容だった。演技構成点では、スケーティングスキルが7.36点とまずまずだったのに対してトランジションは5.75点といまひとつだった。これについては「シーズン後半になってからトリプルアクセルを2回にしたので、つなぎの滑りとかをやっている場合ではないから抜いているので」と笑った。

 結局フリーでは145.46点を獲得。合計を215.45点とし、第3グループ終了時点でトップに立った。

「できるだけ表彰台に近づければいいと思っていたけど、ロシアのピトキーエフ(前回世界ジュニア2位)とペトロフ(ジュニアGPファイナル3位)は崩れないだろうと思っていたので、良くて4位か5位くらいかと......」と語る山本は、観客席に上がってチームメイトとともに最終組の演技を見守った。

 最初のジン・ボーヤン(中国)がいきなり2種類3回の4回転ジャンプを決めてSP5位からトップに躍り出たが、4番滑走のピトキーエフは前半のジャンプでミスを連発して得点を伸ばせず、この時点で4位と脱落した。その後、宇野昌磨がトップに立ったのは予想通りだったが、最終滑走者のペトロフが2回転倒してフリー10位と大失速。山本の3位が決定した。

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