世界ジュニア制覇。「賭け」に勝った宇野昌磨が得たもの (5ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 髙橋大輔、織田信成、小塚崇彦、羽生結弦に続く、日本人5人目の世界ジュニア制覇。その優勝は単なる勝利より意味のあるものだった。狙って勝つということの苦しさを知ったし、すんなり優勝できない苦しさも味わった。それは貴重な経験になったはずだ。

「やっぱりSPでいい点が出ていたからこそ、最後のフリップ+トーループも冷静に考えてできたのだと思います。もしSPで出後れていたら。『挽回しなきゃ、挽回しなきゃ』という焦りが出てしまい、自分が何をやるべきか、冷静に考えることができなかったと思います」 

 今季は身長も伸びて男らしさも増し、ひと皮むけた感のある宇野。彼はこの世界ジュニアで再び、成長のための糧を得ることができた。

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る