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【ボクシング】中谷潤人は井上尚弥戦でKO勝利を狙う 充実のLAキャンプでは「技術で凌駕することをイメージしてきた」 (4ページ目)

  • 林壮一●取材・文・撮影 text & photo by Soichi Hayashi Sr.

【ファイターであるからにはノックアウトを狙う】

"モンスター"井上尚弥については、こう話した。

「刺激をもらえる存在だと見てきました。パフォーマンスで周囲を圧倒する。それでしっかり認知されている。今の日本のボクシング人気を築いた第一人者だとリスペクトしています。僕がバンタムに上がった頃から、だんだんと"いずれ闘うべき相手"になってきましたね。

 実力のあるビッグネームに挑むのは、ボクサーにとって理想的な形だと思います。己を証明するには、強いものに向かっていき、勝利するのが最短です。このタイミングで挑戦させてもらえることには、喜びしかありません」

 中谷は、モンスターの闘いぶりについても触れた。

「井上選手は相手の動きを学習して、アジェストする能力が高いですね。嫌なところを突く。ただ、どんな状況になっても、彼を上回られるよう研究し、対策を立ててきました。もちろん、ファイターであるからにはノックアウトを狙います。やっぱりKOが続けば自信になりますし、相手に対してより踏み込んでいけるケースが増えるものです。ちょっとした違いですが、相手を倒す要素になります。勇気も培ってきました。

 井上選手に対しては、パワーでよりも技術で凌駕することをイメージしてきました。東京ドームでは、今まで築いてきたものが表れると思います。また、ボクシングは素晴らしいんだということをみなさんに伝えることができたら、僕の存在意義があるかなと感じます。5月2日の中谷潤人は、前日までの僕を"超える"。そういう姿をお見せしたいです」

キャンプを終えたあと、4月19日に帰国。最終調整を行なうキャンプを終えたあと、4月19日に帰国。最終調整を行なうこの記事に関連する写真を見る

 ロスアンジェルスを発つ数時間前、中谷は、これまでと同じようにノートを開き、自分に言い聞かせるように記した。

 次戦5月2日(土)東京ドームでKO勝利しました。

 皆様の応援のお陰です。ありがとうございました。

 5万5000人が待つビッグエッグ。間もなく、日本人頂上決戦のゴングが鳴る。

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著者プロフィール

  • 林壮一

    林壮一 (はやし・そういち)

    1969年生まれ。ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するもケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。ネバダ州立大学リノ校、東京大学大学院情報学環教育部にてジャーナリズムを学ぶ。アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(以上、光文社電子書籍)、『神様のリング』『進め! サムライブルー 世の中への扉』『ほめて伸ばすコーチング』(以上、講談社)などがある。

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