安納サオリがノアのリングに立って定めた次の目標とは 盟友への信頼と嫉妬を吐露 (2ページ目)

  • 大楽聡詞●取材・文 text by Dairaku Satoshi
  • 田中亘●撮影photo by Tanaka Wataru

【プロレスラーとしての成長を求め、再びスターダムのリングへ】

――今年4月には、6年ぶりにスターダムに参戦しましたね。

安納 その試合前、名前を伏せられていた「Ⅹ」の選手の話題が挙がるたびに、「安納じゃねえ?」という噂がすごかったですね。スターダムからは何年も声をかけてもらっていて嬉しかったですけど、「そんな簡単にスターダムには上がってやらんぞ」という気持ちもありました。ファンの期待を、ちょっと裏切りたかったんです(笑)。

――そんな気持ちもある中で、なぜそのタイミングでスターダムに参戦したのでしょうか?

6年ぶりのスターダム参戦、今後の目標などを語った安納 photo by Tanaka Wataru6年ぶりのスターダム参戦、今後の目標などを語った安納 photo by Tanaka Wataruこの記事に関連する写真を見る安納 2020年からフリーになって3年。「環境を変えないと、プロレスラーとしての限界が近い」と感じていたところで、KAIRIさんから連絡をいただいたんです。スターダムには、アクトレスガールズ時代にタッグを組んでいた、なつみ(なつぽい)がいる。「私がスターダムのリングに上がると、どう思うんだろう」と想像することもありました。

 でも、イメージするだけではわからないし、やっぱりリングに上がらないとダメだと。「安納サオリというレスラーを知らない人もいるかもしれないけど、それなら知られるようにすればいいや!」と腹をくくり、勇気を振り絞ってリングに向かいました。

 スターダムのリングに上がらなかった期間も、試合は観ていたんです。その間に私はいろんなことを経験することができましたし、「このタイミングの参戦で間違ってなかった」と感じました。

――安納選手は4月15日の代々木大会で「COSMIC ANGELS」に加入します。

安納 加入というか、"助け"に入った感じです。2016年5月の、たむ(中野たむ)のデビュー戦の相手は私でした。スターダムのリングに上がらない間も、たむの試合をこっそり会場で観戦することもありました。

 アクトレスガールズ時代の彼女はニコニコ笑っていたのに、スターダムのたむは、いつ見ても暗くて話しかけられる雰囲気じゃなかった。そして4.15代々木大会で、COSMIC ANGELSから白川未奈と月山和香が抜け、たむが見たことがないくらい泣いていたのを見て、リングに上がっちゃいました。

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