現役キャバ嬢レスラー・リアラはデビュー前からやられっぱなし それでも、ウナギ・サヤカ戦も泥臭く闘って「爪痕を残す」 (3ページ目)

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko
  • photo by 林ユバ

【「現役キャバ嬢レスラー」という唯一無二の存在に】

 練習生時代は、週3日練習、週3日キャバクラ勤務というスケジュールだった。今はキャバクラは予約制にしているが、出勤は続けている。「現役キャバ嬢レスラー」という唯一無二の存在として、プロレスの間口を広げたいとリアラは考えている。

「デビューしたてで言える口ではないんですけど、自分を知ってくれている人が『リアラちゃんってプロレスもやってるんだ』から入ってもいいですし、『リアラちゃんってキャバ嬢もやってるんだ』でもいいですし、とにかく私の周りから広がってほしいなと思っています。プロレスをもっとメジャーにするために、キャバクラで宣伝するでもいい。いろんな方法を使って広めたいですね」

 7月9日、ガンプロ年間最大のビッグマッチが開催される。会場は昨年に引き続き、2度目となる大田区総合体育館だ。リアラはポスターができ上がるまで、自分が出場できるのかどうか半信半疑だったというが、対戦相手はウナギ・サヤカに決定した。

「ずっと憧れだったウナギ・サヤカさん。ここにきて私に大きなチャンスがきました。
外の人にも見ていただけるチャンス。私が"ガンプロのリアラ"という爪痕を残して、ウナギ・サヤカ戦を飛躍の試合にしてみせます」

 子どもの頃に見ていたレジェンドたちとも、いつか闘ってみたいという。

「アジャコングさんとか、井上京子さん、井上貴子さん。『キッスの世界』(全日本女子プロレス所属のレスラー4人による、つんくプロデュースの歌手ユニット)が好きだったので、高橋奈七永さんとか。もちろん、技術が追いついたらですけど」

 4月のエキシビションマッチの時、ガンプロ代表の大家健に言われたという。「とにかく勝ちたい!っていう強い気持ちがあれば大丈夫」――。そう言われて、開き直れたと振り返る。華麗な技は出せない。だったらせめて気持ちを込めて、泥臭く闘おう。「華麗な技も似合いますよ」と筆者が言うと、照れ臭そうに笑った。

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