那須川天心、プロレスに初挑戦。
清宮海斗「センス抜群。ヘビー級でも闘える」

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko
  • photo by Sueishi Naoyoshi

那須川天心×清宮海斗 異種格闘技対談(前編)

 7月下旬、キックボクシング界の"神童"那須川天心が、東京スポーツ新聞の取材の中で意外な人物の名前を出した。プロレスリング・ノアの清宮海斗──。清宮が新日本プロレスのオカダ・カズチカに対戦アピールしたことについて、「時代を切り開く人って先に動いた人だと思う。ギラギラ感があっていい」と高く評価した。

 この記事を受けて、清宮は「那須川さんとふたりで話してみたい」とツイート。ならば話していただこうということで、今回、キック界とプロレス界、それぞれの未来を担う若きふたりの対談が実現することになった。

 当日、対談の前にYouTubeの撮影が行なわれ、「那須川天心チャンネル」では清宮が那須川にプロレスを、「プロレスリング・ノア公式チャンネル」では那須川が清宮にキックを指導。初めてプロレスのリングに上がったという那須川に、まずは率直な感想を聞いてみた。

プロレスリング・ノアの清宮海斗(写真左)とキックボクシング界のプロレスリング・ノアの清宮海斗(写真左)とキックボクシング界の── プロレスを体験してみて、いかがでしたか?

那須川 痛かったです。ものすごく痛かったです。こんなに痛いとは思わなかったです。やっぱりすごいですよね。僕も鍛えてはいるんですけど、鍛え方が違う。受け身をしっかり取らなきゃいけないんだなとも思いました。

── キックの試合で技を受けるのとは違う?

那須川 キックの場合、受けるというより避けるんですよ。プロレスのように、技が来るとわかっていながら受ける怖さはなかなかないです。「いまから注射打ちまーす」って言われて打たれるの、痛いじゃないですか。それと一緒です。......ん? 一緒なのか? わからないけど(笑)。

清宮 那須川さんはプロレスセンス抜群です。

那須川 ホントですか?

清宮 本当にすごいですね。これはもう、人間レベルじゃない。プロレスのセンスももちろんですけど、身体能力もそうですよね。僕もいままで身体能力がすごい人たちと闘ってきましたけど、この年齢でこれだけバネがあるってすごいなと思います。

那須川 嬉しいですね。でも身長が足りないですもんね。

清宮 ちなみに何センチですか?

那須川 165センチです。

清宮 それでも、ヘビー級で闘えると思います。

那須川 いやあ〜(笑)。

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