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村田諒太、先があるから「泣いてません」。
視線の先は最強ゴロフキン (4ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)の名こそ出さなかったものの、村田はさらにこう続ける。

「4団体あり、僕より強いミドル級のチャンピオンがいることもみんな知っていると思います。そこを目指してがんばります」

 村田が獲得したのはWBAミドル級の「正規王座」。しかし、WBA同級の「スーパー王者」であり、WBC、IBFの統一王者ゴロフキンが君臨することを知らないボクシングファンはいない。現在、アメリカのボクシング専門誌『リング』とESPNが選出するPFP(パウンド・フォー・パウンド=全階級を通じての最強ランキング)の1位――現ボクシング界の頂点にいるのがゴロフキンだ。

 村田の発言に、喉(のど)に刺さった小骨が取れた思いがしたボクシングファンは多いはず。村田の目標は、ベルトを獲ることではない。「世界最強に挑むこと」と、本人が宣言したのだから。

 試合後の記者会見。詰めかけた報道陣の数に、改めてミドル級のベルトの重みを知る。さらに、過去の日本人選手の世界戦では見たこともないほどのボクシング関係者、広告代理店、テレビ関係者の数が、村田が背負ったものの大きさを物語る。

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