【ボクシング】43戦無敗。「最強の男」メイウェザーを見よ!
今年36歳のフロイド・メイウェザー・ジュニア。いまだ年齢による衰えは感じさせない 今日、世界チャンピオンの肩書を持つ者は数多く存在するが、誰もが「チャンピオンのなかのチャンピオン」と認める選手というと、この男をおいて他にはいない。WBC世界ウェルター級チャンピオンのフロイド・メイウェザー・ジュニア(アメリカ)、36歳――。5階級制覇を成し遂げている天才ボクサーは、「スピード違反」との声が出るほどの速さを誇る。そのメイウェザーが5月4日(日本時間:5日)、同じ階級のWBC暫定王者ロバート・ゲレーロ(アメリカ)とネバダ州ラスベガスで拳を交える。メイウェザーが相変わらずの強さとうまさを見せつけるのか、それともゲレーロが番狂わせを起こすのか。世界中のボクシングファンがこの一戦に注目している。
いかにメイウェザーが優れたボクサーであるかは、数字をみれば一目瞭然であろう。1996年のアトランタ五輪で銅メダル獲得後、プロ転向を果たし、17年間で43戦全勝(26KO)という完璧のレコードを残している。6階級制覇のオスカー・デラ・ホーヤ(アメリカ)や、3階級制覇のミゲール・コット(プエルトリコ)らを相手に、世界戦だけでも20戦をこなし、もちろんすべての試合に勝利を収めている。また、無冠戦でも4階級制覇王者ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)や、3階級制覇王者シェーン・モズリー(アメリカ)らに圧勝しているのだから、43戦の中身は極めて濃い。
当然、報酬も破格だ。昨年5月のコット戦では4500万ドル(約45億円)、その前のビクター・オルティス(アメリカ)との試合では4000万ドル(約40億円)を得ており、今回もこれらと同等か、それ以上の報酬が見込まれている。同じ日にドイツで14度目の防衛戦を行なうヘビー級の3団体統一王者、ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)の4倍から5倍の金額を手にしているのだから、メイウェザーの商品価値の高さをうかがい知ることができよう。「マネー」という皮肉を込めた異称すら、本人は気に入っているという。
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