【ボクシング】48年ぶりの金メダリスト。村田諒太が興味を抱く対戦相手とは? (3ページ目)

  • 原 功●文 text by Hara Isao
  • photo by AFLO

 ロンドンに発つ前、村田はそうキッパリ言い切った。そのうえで堂々と「金メダルを狙います」と宣言。社会人として、家庭人としての責任とともに、自分に対する揺るぎない自信が4年の間に培われていたのだろう。

 パワーとスピード、テクニックなど総合的に高いレベルを要求される『花形階級』での優勝だけに、村田への注目度は急上昇するはずだ。アメリカをはじめとしたプロのマネジャー、プロモーターが接近してくる可能性も十分にある。

「五輪後のことは金メダルを取ってから考えます。頂点に立ったときにどんな景色が映っているのか、僕自身がどんな考えを持つかわからないので」

 大会前、村田はそう話していた。一方、見る側のボクシングマニアでもある村田は、こうも言っていた。

「セルヒオ・マルチネス(プロのミドル級最強のアルゼンチン選手)が強いって言うけれど、アマの金メダリストとどっちが強いんだろう……という単純な興味があるんですよね」

 身も心もゆっくりと休んだ後、頂点に立った村田がどんな景色を眺めているのか、気になるところだ。


スポルティーバ
ロンドン五輪・速報&総集編
『輝く!「チーム力」ニッポン』
より転載

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