【ボクシング】東京オリンピック以来、48年ぶりの「金」なるか? (2ページ目)

  • 原 功●文 text by Hara Isao
  • photo by JMPA

 また、春先には女子の山崎静代が注目を浴びたものの、喧騒が過ぎると、スポットライトは男子4人に当たることが多くなった。連盟が以前とは比較にならないほどメディアへの公開度を高めたため、代表選手としての使命感と自覚、そしてモチベーションも自然に高まっていった。今大会の快挙はもちろん、選手個人の力によるものだが、こうしたチームのバックアップも忘れてはなるまい。

 すでにメダル獲得は決定しているものの、目指す頂点に立つためには、あと2勝が必要となる。まずは10日、清水は地元イギリスの優勝候補ルーク・キャンベルとの対戦が決定。村田も同じく10日、世界選手権で2階級制覇の実績を持つアボス・アトエフ(ウズベキスタン)と拳を交える。村田は昨年の世界選手権1回戦でアトエフに3回RSC勝ちを収めているだけに、期待は膨らむ。

 五輪のボクシングで日本人選手が金メダルを獲得したのは、1964年の東京大会バンタム級の桜井孝雄だけ。48年ぶりの快挙に挑む清水、村田の準決勝に要注目だ。


(※)男子バンタム級2回戦で、アゼルバイジャンのマゴメド・アブドゥルハミドフと対戦。清水は6度も相手をキャンバスに倒したが、レフェリーに一度もカウントと取ってもらえず判定負け。この判定を不服とし、日本は国際ボクシング協会に抗議。その結果、提訴が認められ、レフェリーは大会から追放処分となり、清水の逆転勝利となった。


【今後の日程】
●バンタム級・清水聡●
8月10日(金)22:15~ 準決勝
8月12日(日)4:45~ 決勝

●ミドル級・村田諒太●
8月10日(金)23:15~ 準決勝
8月12日(日)5:45~ 決勝

※日本時間

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