東京ヴェルディはeスポーツでも世界に出ていく。エイバルと親善試合も (4ページ目)
これらを機にeスポーツにおけるトッププレーヤーが可視化され、より広く認識された。ゲーマーたちが目指すべき存在――ピラミッドの頂点が生まれたのである。
「1993年のJリーグ開幕時に、人々がラモス瑠偉選手(現 東京ヴェルディチームダイレクター)や三浦知良選手(現横浜FC)、北澤豪選手に憧れたように、トッププレーヤーの存在はスポーツの裾野を広げるために欠かせません」
大会やイベントなどに参加するのはもちろんだが、一方でeスポーツの普及活動にも力を入れている。
「昨シーズンの終わりから、eスポーツを支える仕事が体験できる取り組みを始めました。フィジカルスポーツと同じように、eスポーツも選手だけでは成り立たない業界です。例えば実況者や解説者がいたり、カメラマンがいたり、配信オペレーターがいたり。味の素スタジアムで試合がある日に、彼らの仕事を親子で体験できるようなブースをコンコースに設けているんです」
また、他チームや他部門とのコラボレーションにも積極的だ。昨年には東京ヴェルディ・バンバータ(軟式野球)所属の清水翔太とy0ichiroが『FIFA』でエキシビションマッチを開催、対談も行なった。競技こそ違え、トップクラスの選手同士でコミュニケーションを取ることで「新たな気付きが生まれることも多い」と松本氏は話す。
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