「できることはまだまだある」。羽生結弦らが演技で伝えた震災復興への想い

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 東日本大震災からもうすぐ5年。2016年1月9日、盛岡で行なわれたNHK杯スペシャルエキシビションは、復興へ向けて歩みを進める被災地の人々を支援する意味も込めて開催されたアイスショーだった。

 このアイスショーに出演した羽生結弦は、7日に津波の被害を受けた岩手県大槌町を訪れ、旧役場庁舎を視察。また、小学校4校と中学校1校の生徒たちが合同で学ぶ大槌学園や、近くの子どもセンターを訪問して地元の子どもたちとも交流した。

『花は咲く』では、羽生と荒川静香さん、本田武史さん、鈴木明子さんが共演『花は咲く』では、羽生と荒川静香さん、本田武史さん、鈴木明子さんが共演 羽生は、アイスショー前日の8日の記者会見では、この地で行なわれるエキシビションの意味をこう話した。

「僕自身、震災があった2011年のシーズンから世界の舞台に立たせていただきましたが、実際、こうやって地震の被害や津波の被害があった地域でエキシビションを滑らせていただけるのは、非常に光栄なことだと思います。今現在、フィギュアスケーターの羽生結弦として支援できる精一杯のことがこのようなことだとも思うので、自分ができることを観客の皆様に観てもらい、自分の思いを無理やり押しつけるのではなく何かを感じ取っていただき、それを少しでも大切に思っていただければと考えています」

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