【女子バレー】和田由紀子の涙が象徴する一丸となっての戦い それでも日本代表が敗れた理由 (2ページ目)
【スロースターターの印象】
アジア選手権ではランキング的に格下との試合が続いたが、第1セットに苦戦を強いられている。韓国にはセットを奪うも、33-31とデュースに持ち込まれていたし、ベトナム戦の第1セットも25-23で取ったが、やはり出足が悪かった。それはバレーボールネーションズリーグ(VNL)の予選ラウンドでは顕著で、フランス、セルビア、イタリア、ブラジル、トルコ、ポーランドなどもことごとく第1セットを奪われていた。
どこかスロースターターのような印象に映った。それもチームの特色かもしれないが、「成功体験が助長させた」という仮説は成り立たないか。VNLの日本ラウンド、日本がファイナルラウンド進出を決めたポーランド戦は、それほどに劇的だった。
日本は、長身エースを中心にした世界5位のポーランドの強打に苦しみ、一時はセットカウント0-2と絶体絶命にまで追い込まれていた。しかし、ここから反転攻勢に出る。諦めないディフェンスで拾い続けてラリーに持ち込んだ。その連続に光明を見出すと、和田の爆発もあって、最後は3-2と大逆転劇を成し遂げたのである。
まるでヒーロー漫画のクライマックスのようだった。現場で取材しながら、その展開には感動を覚えた。それを実現できるのが彼女たちの実力なのだ。
ポーランドのスパイカーたちはアタックを決めながらも、何度も食らいついてくる日本のディフェンスを明らかに嫌がっていた。その証拠に、3セット目以降は次第に打ち急ぐ機会が多くなっていった。一撃で決めようとして、日本の術中にはまっていったのだ。
「相手のエースのストレスにつながっていたでしょうね」
ポーランド戦後、リベロの福留慧美はそう言って、少し声を弾ませていた。
「(エースに)1個目をわざと取らせてプレッシャーをかけていました。"早く決めたい"ってところでミスも出てきたんだと思います。そこはまさに日本らしいバレーで、たとえ点数にならなくても(ボールを)上げていると、相手も『次は拾われるかも』と迷うし、それで他の選手がブロックしたり、拾ったり、にもつながるので」
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