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「素人」だった山内晶大は、高校3年で初めて夏合宿を体験 練習がきつくて「お茶でおにぎりを流し込んだ」 (2ページ目)

  • 坂口功将●取材・文 text by Kosuke Sakaguchi

【まるで違う競技に感じた夏合宿】

 高校卒業後の進路も定まり、山内のバレーボールに対する向き合い方は、ここからさらに濃くなっていく。高校3年目は、高校選抜や国体の愛知県代表に名前を連ねることになったのだ。

「夏前に高校選抜のメンバーに選出していただき、そこで初めて『遠征に出向く』という経験をしました。それまで自チームで他校と練習試合を行なうことはありましたが、合宿という形は初めてでした」

 そうして秋に向けて、今度は国体の愛知県代表に身を置くことになった。だが当然、周りは星城高校や愛知工業大学名電高校、大同大学大同高校といった、愛知県内の実力校ばかり。

「自分は高校からバレーボールを始めただけに、最初はうまくやっていけるかな......という感情でした」と、山内が言うのも無理はない。ただ、「本当にみんないいヤツばかりで、すんなり溶け込めた」のは幸運だった。

 とはいえ、活動自体は別モノ。夏休みの期間は自チームを離れて愛知県代表の練習に参加すると、当時の山内にとっては過酷な時間となった。

「自分の学校だと、練習自体がハードではなかったので、ごはんも普通に食べられたんです。けれど、県代表の練習がある時は1日中、練習して、練習試合をして、昼休憩が終わればまた練習して、さらに練習試合をして......。

 そんな具合だったので、お昼も全然、食べられませんでした。朝におにぎりを買って持っていったのですが、喉を通らず、生まれて初めてお茶や水で『おにぎりを流し込む』ことをしましたからね(笑)」

 振り返るに、強豪校の面々に「ただただ、ついていくことに必死だった」。場合によっては、そこで心が折れてしまうことだってありえたかもしれない。

 だが、この時の山内の心境は、このようなものだった。

「自分の高校でも顧問の先生に教えてもらっていたとはいえ、そもそも複合練習などができる環境ではありませんでした。だから、いざレベルの高い選手たちと一緒になって練習してみると、それまでやってきたバレーボールとはまるで違う競技に感じたんです。

 なかなかうまくいかないことだって出てきました。でも一方で、あらためてバレーボールの魅力を知るきっかけにもなりました」

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