2018.11.21

新鍋理沙も黒後愛の度胸に驚き。
「私の時は助けてもらってばかりでした」

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari

復帰2年目の全日本での戦いを振り返る新鍋 photo by Sportiva

――中田監督に信頼を置かれているレシーブはもちろんですが、世界選手権ではサーブやライトからの攻撃も効果的でしたね。

「サーブ練習は時間をかけてやっていました。相手にAパス(セッターを動かさないサーブレシーブ)を返されたら、特に高さのあるチームには簡単に決められてしまいます。逆に、サーブで崩した時にはスパイクのコースやタイミングが読みやすくなって、ブロックやレシーブで拾いやすくなる。コーチからも『リスクを負ってでも攻めよう』と言われていましたが、それがうまく実践できた試合はいい展開に持ち込むことができました。

 ライトからの攻撃は、相手のブロックがきっちり2枚つくことが少ないので、『1枚だったらしっかり決める』という約束事がありました。ブロックを利用されて決められることは大きなダメージになるだろうなと思い、そこを徹底して打っていました」

――セッターの田代佳奈美選手も、大会が進むにつれてライトにトスを上げる回数が増えていたように見えましたが。

「『こういうトスがほしい』というリクエストに応えてくれたので、すごく合わせやすくて迷いなく(助走に)入れました。相手のブロックのつき方にもよりますが、ストレートのラインいっぱいに打つのか、ちょっと中に入るのかといったことを、密に打ち合わせていたのもいい結果につながったんだと思います」

――大会を通して、どの試合が印象に残っていますか。

「一番悔しかったのは、フルセットで負けた1次ラウンド2戦目のオランダ戦です。第1セットも終盤までリードしながら逆転されるなど、勝てる試合を落としてしまったので。5月にネーションズリーグで対戦した時は何もできずに負けてしまったので、『今度は絶対に負けない』と対策も練っていたんですが、勝ちきれませんでした。最後の1、2点の攻防で我慢が足りませんでしたね」

――古賀紗理那選手、黒後愛選手など、サーブレシーブをこなす後輩選手たちの印象は?

「紗理那や愛は、サーブレシーブしてからでも、高い打点でブロックの上や奥を狙うことができる。それは私にはない武器で、頼もしい存在です。愛はメンタル面に関しても、初の世界選手権で堂々としていることに驚きました。私が初めてワールドカップに出た時には、緊張して周りに助けてもらってばかりでしたから。紗理那はたくさん経験を積んでいるのでわかるんですけど、愛にはすでに貫禄がありましたね(笑)」